③猫背の人ほど枕は高くなる

本章の初めでも解説した通り、枕の高さは壁の前に背を向けて立ち、頭と壁の間に出来た隙間が枕の高さとなります。

ですので、猫背の人ほど頭と壁との隙間が大きくなるので、必然的に枕の高さが高くなります。

また、男性と女性を比べると、猫背の曲がり具合が同じレベルだとしても、男性の方が、背中の筋肉が厚い分、頭と壁の距離がのびるので枕の高さは高くなります。

相対的に見て、女性よりも男性の方が枕は高いでし、年齢が高くなるにつれ猫背の方も多くなるので、年齢の高い方の方が枕は高くなります。

ただし、高齢者でよく見かける、腰が曲がってしまっているほどの猫背の方はそこまで枕は高くなりません。

そのような方の枕の高さは腰が曲がっている分を引いたぐらいの高さになり、背中の丸まりを考慮したぐらいの枕の高さになります。

今まで見てきた中で、枕の高さが一番低い方はおよそ1cmぐらい。一方枕の高さが一番高かった方はおよそ30cmぐらいでした。

枕の高さが30cmもあると結構高くて驚きます。本当にこんなに高くて気持ちよく眠れるのかなとも思いますが、当の本人も気持ちが良い、よく眠れるようになったと言っていたので、枕の高さは合っているんですよね。

よく女性なんかに多いのですが、普段は枕を使っていないという方も結構いらっしゃいます。

枕を使うと首が痛かったり、凝ったりするので枕を使わないのが一番楽、というのが理由のようです。

しかし、そのような方にとっては普段既製品として売っている枕が、本人たちにとっては異常に高すぎるだけなんですよね。

数センチぐらいの高さの枕が売っていたら、それを買って使っていたと思うのですが、そんな枕は普段売っていないですもんね。

だから、「枕がない方が楽」ということになってしまうわけです。

枕をしないのは一番ダメ。多少高さが合っていないとしても、首を少しでも支えてあげたいので枕を使っていた方が絶対に良いです。

さらに、整体院とかに行くと、ストレートネックなどで首が痛いという患者さんに、首の下に丸めたタオルを入れて寝るように勧める所があります。

ストレートネックとは、首は本来前に沿っていて、湾曲が付いていないといけないのですが、何らかの原因で首の湾曲がなくなってしまい、首の骨が真っ直ぐにならんでいることをいいます。

首の下に丸めた枕を入れて寝る方法は、首に湾曲が付くように矯正をする意味があるようですが、これはもう最悪。

首の第一頸椎のズレを大きくするだけで、ストレートネックで首が痛いのに、さらに首を痛めるだけです。

真っ直ぐなものを矯正して真っ直ぐしようなんて、ただただ痛いだけ。

例えば歯の矯正を思い出してください。金具を使って歯をきれいな並びに動かすのですが相当歯やアゴに痛みが走ります。歯の矯正をしたことが無い人も、歯の矯正が痛くて苦痛なことは何となく聞いたことがあるでしょう。

それと同じことを寝る時に枕を使ってやっているわけです。快適な睡眠なんてありえない。

そもそも、ストレートネックや猫背は矯正してもそう簡単に改善出来るものではありません。

首、背中、腰の湾曲は実は生まれた時には付いていないのです。

それが足で歩くようになって二足歩行になってから自然に首、背中、腰に湾曲が付いてきます。

頭の重さを支えるために首に湾曲が付いてきて、上半身を支えるために背中や腰に湾曲が付いてくる。それを生理的湾曲と呼びます。

首の湾曲は矯正して作るものではなくて、自然に作るもの。それを枕で矯正しようとしたり、カイロプラクティックで首をバキバキするから、さらに首を痛めるという結果になっているのです。

ストレートネックや猫背を改善したかったら、バスタオルを重ねた枕で高さを合わせて寝ている方がよっぽど効果があります。

枕の高さを1mmの狂いもなくピッタリと合わせれば、ストレートネックも猫背も、見た目ではっきりと分かるほどではありませんが、多少は改善します。

どういうことかはまた後程。

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