気管支喘息とは



 気管支喘息とはどんな病気?

気管支喘息は

1.空気の通り道である気道に炎症を持っていること(気道の慢性炎症)

2.そのために気道が健常者に比べて様々な刺激に敏感になっていること(気道過敏性)

3.その結果、気道が狭くなること(気道狭窄・気流制限)

という3つの特徴を持っている疾患です。

気道に浸潤したリンパ球・好酸球・好中球・肥満細菌などの様々な炎症に関わる様々な細胞と、それらの細胞から放出されるサイトカイン・ケモカイン・ロイコトリエンと呼ばれる化学伝達物質が、気道の炎症に関与する事がわかっています。

化学物質は気道の平滑筋を収縮させ、血管から水分を漏出させるので、それにより気道粘膜がむくみ、気道が狭くなります。同時に気管支腺の過形成を起こし、痰を増やします。

その結果、狭くなった気管支の内腔に痰などの分泌物が詰まり、息を吐く事ができなくなり、咳や呼吸困難を起こします。



 気管支喘息の原因

気管支喘息の原因は実に様々です。

個体因子と環境因子が複雑に絡み合って発病します(図表1)。

図表1 気管支喘息の危険因子

個体因子のアトピー素因とは、アレルゲン(アレルギーを生じる物質)に反応してIgE抗体を産生しやすい素因があることをいいます。

性別では、小児喘息は男児に多く見られますが、成人喘息は女性に多く見られます。

環境因子ですが、気管支喘息の発病に関わるアレルゲンで最も重要な物はハウスダスト、ダニであり、それ以外にもカビ類、花粉、ゴキブリなどの昆虫、ペットなどが挙げられます。

解熱鎮痛剤として、よく使用されるアスピリンなどの非ステロイド系抗炎症薬(NSAIDs)によって重篤な気管支喘息が引き起こされることがあり(「アスピリン喘息」という)成人喘息の約1割にみられます。

環境因子として最近注目されているのが、喫煙、そして大気汚染物質です。

現在話題になっているPM2.5(直径2.5μm以下の超微粒子)のうち、特に自動車の排ガスに含まれるディーゼルエンジン由来の微粒子(直径0.1~0.3μm)が気管支喘息の発病に関与していると報告されています。

また、運動やアルコール、ストレスでも気管支喘息の症状が悪化する事があります。



 気管支喘息の症状

症状としては、

1.繰り返し起こる咳

2.発作性の呼吸困難(息を吸うより吐く方が苦しい)

3.胸苦しさ

4.喘鳴(息を吐くときにゼーゼー、ヒューヒューという音がする)

5.痰がでる

などが特徴的です。

一日のうちでも症状に波があることが多く、特に夜間や早朝に症状が出現する事が多いです。

また、季節の影響も受けやすく、朝晩の気温差が大きい季節によく出現します。

統計的には、秋・春・冬、季節の変わり目順に多く、夏は少ないという結果が出ています。

発作がない状態では症状は消失しますが、重症喘息では常に症状が存在することもあります。

さらに、発作が重篤になると横になれなくなり、会話も出来なくなります。



 気管支喘息の予防

気管支喘息の予防は、一次予防、二次予防、三次予防に分けて考えます。

喘息発病を予防する一次、二次予防に対して、喘息発病後の発作や症状を予防するのは三次予防ですが、図表1の様々な環境因子を出来る限り排除して行く事が望ましいです。



 気管支喘息の診断

典型的な発作を繰り返す場合には、診断は難しくありません。

症状以外での重要な検査所見としては、気道可逆性試験による可逆性気流制限の有無の確認、ヒスタミンなどを用いた気道過敏性試験による気道収縮反応の亢進の確認、呼気中一酸化窒素(NO)濃度測定などによる好酸球性気道炎症の確認、さらに症状が他の心肺疾患によらないことを確認することで喘息の診断を行っていきます。



 予後と療養

小児喘息は、成長するにつれ60~80%が寛解(病気の症状が一時的あるいは継続的に軽減した状態)しますが、成人以降に診断された喘息はほとんどの人(約90%)が改善せず、病院通いを続けることが必要となります。

吸入ステロイド薬の普及により、我が国の気管支喘息による年間死亡者数は、1980年の6370人から2013年の1728人へと減少してきています(厚生労働省「人口動態調査」)。

死亡例の多くが適切な療養を怠っているので、吸入ステロイド薬を中心とした医療をきちんと行い、できる限り増悪因子を回避していれば、決して怖い病気ではありません。

発作の程度によっては、救急外来を受診、あるいは入院加療が必要になりますが、発作がない状態では健常人と変わらない日常生活を送る事が出来ます。

 気管支喘息の改善方法

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