第1章 睡眠の質を改善し健康になろう

①日本人の7割が睡眠に悩んでいる

眠れないってつらいですよね~

家でも会社でも世の中にはストレスがいっぱいある。会社の人間関係だったり、取引先に怒られたり、はたまた長時間の残業で心も体ももうくたくた。

私が会社勤めをしていた頃、嫌な事があったら思いっきり寝て、翌朝すっきりして会社へ行こう!とベッドに潜り込むのですが、こんな時に限って全然眠れなかったのです。

ベッドの中で今日一日であったの嫌なことが次から次へと思い出され、頭の中はグルグルと考え事ばかりで、寝たんだか寝てないんだか分からないまま翌朝を迎えていました。

眠たくて眠たくて仕方ない、お休みしたいけど休めないし、会社に行かなくっちゃぁ~の毎日でした。あ~眠い。仕方がないけど会社に行くか。

これでは1日の疲れは取れてないし、ストレスだって溜まったまま。こんな毎日が続いたらいやになっちゃいますよね~

でもこんな睡眠の悩み、割と多くの方が抱えているようです。

【平成25年 国民健康・栄養調査結果】厚生労働省HPより

参照:国民健康・栄養調査(厚生労働省ホームページ)


平成25年の厚生労働省による国民健康・栄養調査の結果によると、睡眠に関する何かしらの悩みを抱えている方は全体で7割ほど。

この中で日中眠気を感じるという回答の人が4割程いて一番多いようです。日中眠気を感じるのは、寝つきが悪いとか、夜や朝方起きてしまうという、睡眠の質が悪いことからくるのでしょう。

中には仕事が忙しかったりと、そもそも寝る時間が無く、日中眠いという方もいらっしゃると思いますが。

仕事、家事、育児が忙しくて寝る時間が無いという方は、少し生活を見直してみることをお薦めしますが、今だけ!でしたらがんばりましょう。

私は、実はこむずかしい話、耳が痛い話をされてしまうと、相手が話している最中でも一瞬で立ったままでも寝てしまうんです。夫が仕事がらみの話をしてくる時は大抵、立ったまま寝てしまいます。

このような一種の現実逃避的特異体質の方も睡眠の悩みとは別の問題ですかね。

話を元に戻して、厚生労働省の調査結果からも不眠で悩んでいる方が世の中には大勢いらっしゃるという事です。

カイロプラクティックで働いていると、とってもお元気そうなのに睡眠導入剤なしでは眠れない方や、寝る時は必ずアルコールを飲まないと眠れないという方が多くいらっしゃるのです。

普段の生活の中で、周りの人に自分が睡眠導入剤を飲んでいるなんて話は特にする必要もないですし、なんとなく積極的に話すことでもないのですが、私が会社員の頃、睡眠導入剤を服用していた事をポロっと周りに話すと「私も睡眠導入剤飲んでるよ!」、「俺も!」「私も!」「「え~!みんな飲んでるの~?!」となって驚いたことがあります。

それだけ働く戦士たちは心と体を削って仕事をしているということだと思いました。

さらにいうと、働く戦士はうつ病の薬を飲んでいらっしゃる方が多いです。私もそうでしたが、実は会社に内緒にしながらうつ病の治療中という方は大勢いらっしゃいます。

会社にうつ病と告げるのは何となく勇気がいるし、評価が下がってしまうと私は思ったのと、なんとなくうつ病であることを認めたくなかったように覚えています。

②睡眠は万病の薬

「睡眠は万病の薬」?ってど~ゆ~こと?と思った方の為に次の人の事例をご覧ください。

●腰痛ヘルニアと頚椎ヘルニアで入院したものの腰椎ヘルニアは手術を受けたが、頚椎ヘルニアは手術を受ける勇気が出ず病院で寝ていた。

すると、1ヶ月ほどして腰だけでなく頚椎ヘルニアも自然に改善された。 「え?まさか?」「寝ていただけで?」と思った方も多いはずです。

実は、腰や首のヘルニアで歩くことができなくなった人でも、1ヶ月なにもせず、ずーと寝続ければ歩けるぐらいにはなるのです。

なぜならば、人間には自然治癒力が備わっているから。 腰が痛い時に仕事をしたり、運動したりしたら痛みが増し、余計に腰が悪くなっていくだけ。

でも、しっかりと睡眠をとり、安静にしていれば腰は自然と改善されていくのです。 よく腰痛の方は病院の先生や整体院の先生にこうアドバイスされませんか?

「運動をして腹筋背筋の筋肉をつけなさい」と。

しかし、いくら筋肉をつけたって、痛みの原因である出っ張ったヘルニアは引っ込んではくれません。

それなのに無理に運動をするから、さらに腰を痛めてしまうのです。

どこかに痛みがある時の運動は健康に悪いし、さらに体を痛めるだけのものです。

そうは言っても、皆さんの常識の中では運動は健康に良いという考え方をそう簡単には変えられないですよね。

ここまで読んでもまだ腰痛を治したかったら運動をして筋肉を付けた方がいいと思っているはずです。

では、こう考えてみてはいかがでしょうか? 例えば、あなたが足首を捻挫しました。

もう痛くて、歩く事もままならない状態です。

この状態で、運動したり走ったりして、足首の捻挫は治ると思いますか?

運動して足首に筋肉を付ければ、捻挫は治ると思いますか? これだったら多分みなさんNOというはずです。

足首の捻挫だったら、歩く事を控え、足首を使わないように安静にするはずです。

それは安静にしなければ治らない事を本能的に分かっているからです。

「足首が痛くて歩けないから、歩くのをやめよう」という本能が働くので、歩いたり運動したりしないで、治そうとするはずです。

では腰痛の場合はどうでしょうか? 腰痛の場合は足が動くので、走ったり運動したり出来てしまいます。

だから運動を止めることをしないのですよ。

でも本当は、足首が痛いのと一緒で腰が痛いのも安静にしなければなりません。 痛いところが足首なのか腰なのかの違いだけです。運動していたら治らないわけです。

スポーツジムに通っていて「痛いところはどこもない!」なんて方はお目にかかったことがありません。

みんなあちこちに痛みを抱えています。

腰が痛い時は運動するのが苦痛なはず。

苦痛を感じる時、体がSOSの信号を発信しています。「これ以上運動をしないで~」と脳が痛みという形で教えてくれているのです。

このSOS信号を無視するから、脳はこれ以上運動させないようにするためにさらに腰に痛みを出します。

それでも、運動を止めないと、脳はこれ以上運動させないために、腰や足に痛みだけではなく痺れを出し、足や腰が動きにくいようにします。

それでも、運動を止めずに続けていると、脳はこれ以上動くと危険と判断し、腰や足を麻痺させて動かなくするわけです。

さすがに麻痺したら運動も出来ないですよね。

こうなって初めて運動を止めることができるのです。

だから、脳の指示に従うこと、つまり体がつらい時は寝る事が一番、ということです。

体は起きている時ではなく、寝ている時に修復されていきます。

寝ている時に体が修復されて行くことを例で示しましょう。

それは風邪を引いた時です。 風邪を引いた時、皆さんは会社を休んで家で寝ていますよね?

仕事をしていたり、遊んでいては風邪が治っていかないのは皆さん経験済みのはずです。

仕事をしている時に「熱が下がって風邪が治った!」となった方はほとんどいないと思います。

解熱剤を飲めば、起きていても熱は下がっていきますが、薬が切れたらまた熱が出ますよね。

起きていたら風邪は治りません。 風邪が治っていくのは、寝ている時です。

大抵、朝目覚めた時に風邪が治ることが多いはずです。

一日の疲れを取り、体を修復してくれるのは寝ている時。

風邪が治っていくのも寝ている時。腰の痛みもなくなるのは寝ている時です。

あとは、寝る時の環境をいかに整えてあげるか、です。

ただ眠るより、質の高い眠りにつきたいものです。 その中で一番重要なのが枕の高さ。

枕の高さをピッタリと合わせてあげるだけで、睡眠の質が上がり、体の修復能力は格段に上がります。

③枕の高さを合わせて寝るだけで、様々な少々が改善

夜なかなか寝付けない、夜中に何度も目を覚ましてしまうなど、睡眠で悩んでいる方々は非常に多くいらっしゃいます。

睡眠の質が悪い人のほとんどの原因は枕。

私はそんな、睡眠の質で悩んでいる方々に睡眠環境を整えてもっと健康になって頂きたいと思い、月に1度、枕セミナーを開催しております。

枕について悩んでいる方は思いのほか多いようで、毎回多くの反響を頂いております。

その枕セミナーへご参加くださった方からは 「知るのと知らないのではまったく違う人生になる」「小学校などできちんと教えるべき生きていく上で必要なこと」「オーダーメイドの枕がしっくりこないのか理由が分かった」 など、多くの声が寄せられています。


ⅰ 睡眠が深くなり、朝もスッキリ起きられる

枕セミナーの参加者からは、「家で枕の高さを合わせて寝たら、寝つきが良くなった」とか、「深く眠れるようになった」などの声を多くいただいております。

枕の高さを合わせれば睡眠の質が向上するというのは当たり前といえば当たり前ですね。

そういえば、こんな面白い事もありました。

いつもの通り枕セミナーを開催していた時のお話です。

セミナーへの参加者が8人ほどいて、1人ずつ順番に私が枕の高さを合わせて行きました。

1人の枕を合わせながら、他の参加者達で枕を高くしてみたり、低くしてみたり枕を調整していきます。

そんな時、ある女性の参加者の方の枕がピッタリと合った瞬間、「すごく楽です!」と言った後、気が付くと一瞬で眠りに就いてしまいました。

みんなで「もう眠っているよ~」と笑いながら彼女を起こすのですが、少し間が空くとまたすぐに眠ってしまう。

みんなが見ている人前でワイワイしゃべりながら進めている中で眠れてしまうなんて、よっぽど枕が気持ちよかったのか、とってもお疲れだったのでしょう。

そのくらい、枕の高さがピタリ合うと気持ち良くなり、眠ってしまいます。


ⅱ 歯の食いしばりがなくなる

枕セミナーにご参加者頂いた方の中にはこんな方もいらっしゃいました。

30代の女性の方で、毎晩寝ている時の歯の食いしばりがひどい事がお悩みでした。

病院でマウスピースを作ってもらって、寝る時にはそれを着用しているのですが、あまりにも歯の食いしばりが強すぎる為、マウスピースが2週間でボロボロになってしまい、頻繁に作り変えていたそうです。

それが、枕セミナーに参加して、枕の作り方を覚え、自宅で実践してみたところ、歯の食いしばりがなくなったと。

もう、その日からマウスピースを付けていないと喜んでいらっしゃいました。 マウスピースを毎晩付けるのは面倒くさかったと思います。

異物が口の中に入っているわけですから、多少なりとも寝苦しかったと思いますし。 マウスピースが取れて本当に良かったですね。

ⅲ 首こり、肩こり、腰痛が改善する

朝起きた時に首が固い、そして痛いと、首を寝違えた状態になる事はほとんどの方が経験した事があるのではないでしょうか?

それは枕の高さが高すぎたり、低すぎたりと合っていないことが原因です。

また、寝違えまで行かなくても、首こり、肩こり、などを抱えている方たちの中には、枕の高さに問題があります。

そんな方たちは枕の高さをピッタリと合わせるだけで、首こりや肩こりを改善できるでしょう。 さらに、腰痛の方たちにも効果はあります。

仰向けで寝ると、腰が痛くて眠れないという方が枕セミナーにお越しになりました。

その方に、枕の高さをピッタリと合わせて寝てもらうと、腰が痛くなく、仰向けで寝る事が出来たのです。

これには相当びっくりした様子でした。 枕の高さを合わせただけで、今まで横向き寝だったのが、腰の痛みがなく仰向けで眠れるようになったのです。

④健康には運動よりも寝ること

前述の通り、腰痛を治したかったら、運動をするよりも寝ていた方がよっぽど改善はします。

でも、運動をしないでいたら筋肉がなくなってしまうという反論を当院のお客様からいただくことが度々あります。

では運動せずに筋肉を付けたかったらどうしたらいいのでしょうか?

それは、そもそも皆さんが筋肉をつけなければいけないという意味を間違えてとらえています。

健康的で長生きをしたいというだけの理由で筋肉を付けたかったら、実はすでに皆さん十分な筋肉をお持ちなのです。

一生自分の足で歩けるように筋肉を付けたかったら、買い物に行ったりする時に歩いて行きますよね?

その時に歩いていれば買い物に行くだけの筋肉は自然と付いてきます。

腰が痛くならないように腰に筋肉を付けたかったら、立って生活していれば腰が体を支えるだけの筋肉が十分に付いてきます。

それだけで腰には十分な筋肉なのです。

そうなんです、普段の生活をしているだけで、筋肉が自然と付いていることに気付いていない人がほとんどなのです。

それなのにスポーツジムに行って走ったり、筋トレしたり、いったい皆さんは将来何になりたいのでしょうか?

マラソン選手や重量挙げの選手にでもなりたいと思っているようにしか見えません。

マラソン選手になりたかったら、毎日走って筋肉をつけ、心肺能力を鍛えればいいですし、重量挙げの選手になりたければ毎日重い物を持ち上げて筋肉を鍛えればいいのです。

一般の人がスポーツで活躍する事を目的としていないならば、日常生活を送るだけで十分に筋肉は鍛えられています。

長生きする為に筋トレをする必要は全くないのです。

必要なのはエレベーターやエスカレーターでなく階段を使うこと。

自転車や車でなく歩くこと。たまには床を雑巾がけしてみたり、雑草をむしったりすること。

また、私が運動を薦めない理由は、運動によって体を痛める人が非常に多いからなのです。

運動をして疲れたら、体は「疲れたから休ませてくれ」と言ってきます。

それを無視してさらに運動を続けるから、腰や膝に痛みを出して、「腰や膝が痛いから体を本当に休ませてくれと」体は言うのです。

それでも、マッサージをしたり、痛み止めの薬を飲んだりして運動を続けるので、体はもっともっと強い痛みを出して「本当に本当に体を休ませてくれと」と強いメッセージを出し、最終的には手術をしなければいけないというほどの深刻な状況になってしまうのです。

運動こそが健康だと思っている人たちは、そこでやっと運動をやめることが出来るわけです。

また、お医者さんの中にも運動が健康に良くないという方もいらっしゃいます。

過度な運動は細胞を劣化させる活性酸素を大量に発生させるので、運動は体に良くないというのが理由のようです。

ただし、運動が全く必要ないというのは昔の話なのかもしれません。

人間本来の本能のままに生活をしている時は完全に運動は必要がありませんでした。

原始時代などでは食べ物を確保するために、農作物を耕し、狩りや漁に出る。毎日の仕事が運動や筋トレのようなものでそれが本来の人間の生活でした。

仕事で残業する事もなく、テレビに夢中になって夜更かしをする事もない。

睡眠にしっかりと8時間を費やし健康には理想的な生活をしていたことと思います。

人間の遺伝子には原始時代のように本能的な生活をする事で健康を維持するDNAが体内に刻まれてきました。

アウストラロピテクスと言う最初の人類が生まれたのが300万年から400万年前といわれています。

それが原始時代の終わるつい先日、2000年ほど前まで続きました。300万年から400万年かけて本能のままに生活するDNAが形成され、それを今でも我々は引き継いでいるわけです。

法律を作り、服を着て、商売をしながら生活するようになったのはわずか2000年ほど前から。

まだまだ我々には原始時代のような生活を送ると健康になれる、本能に従った生活をした方が健康になれるといったDNAの方が強く残っているのです。

さらに、人間の生活が変わったのが戦後まもなくしてからです。

それまでは、手洗いで洗濯をしたり、マキを割って火を起こし食事を作ったり、床掃除で雑巾がけをしたりして、日常の生活をするだけでも今より多くの筋肉が必要でした。

農作物を育てる方も多かったことでしょう。

それが、機械やロボットの誕生で、体を動かす必要がどんどん無くなって行ったのです。 車や電車が誕生し、歩くことが少なくなり。

洗濯機や掃除機を使えば、労なく家事が出来てしまう。

便利な生活になって行くうちに、体を使う事もなくなって行ったのです。

そして、多くの筋肉を必要とする生活はなくなりました。

ただし、ある程度筋肉があれば健康を維持できるポテンシャルが人間にはあります。

だから運動も多少はしてもいいはずです。

とは言っても、運動量としては20分ほどお散歩する程度の運動で充分。

それだけで、一生自分の足で歩く筋肉を維持出来るのです。

正しい散歩は、荷物を持ってしてはいけませんし、犬のリードを引きながら行ってもいけません。

手ぶらで両手を振って速足で歩くことが正しい散歩です。

そうすることで、正しい姿勢で歩くことが出来るので健康になって行きます。

ですので、買い物へ行ったり、会社へ行ったり、犬の散歩と一緒というのは散歩のうちに入りません。

散歩は散歩として、散歩だけを目的に行うべきものなのです。

人間一日で必要な運動時間は20分程度。人間一日で必要な睡眠時間は8時間程度。

健康に掛ける時間から見ても、運動より寝る事の方がよっぽど大事なのです。

次のページ

目次へ戻る