ストレートネックとは?

2022年4月6日

ストレートネックになると頭の重さを支えきれない

ストレートネックになると頭の重さを支えられない

ストレートネックとは、本来人間の頚椎(首の骨)は前に湾曲しておりおよそ30~40度の湾曲があります。

 

しかし、長い時間姿勢の悪い状態を続けていたり、疲労がたまっていたりすることで、首の湾曲がなくなって骨が真っ直ぐに並んでしまう事をストレートネックと呼んでいます。

 

参考:明神館クリニック

 

頭の重さは成人であればだいたい体の重さの約10%あります。体重50Kgの人だったら約5Kgとかなりの重さがあります。

 

数字でいってもなかなか重さはイメージできませんかね、例えば5Kgあるものといえばボーリングの玉ほどの重さになります。ボーリングの玉といえばかなりの重さがあることをイメージ出来るでしょう。これだけの重さのある頭を細い首一つだけで支えているのです。

 

本来は首に湾曲があることで、5Kgもある重たい頭を首の上から下まで全体で支えています。言い換えると頚椎にある7つの骨それぞれに5Kgの重さが分散して重たい頭を支えているといってもいいでしょう。

 

そうすることで、重たい頭を支えて首の筋肉や骨が疲労することを防いでいます。

 

しかし、この首の湾曲がなくなってしまいストレートネックとなってしまうと、重たい頭を支えるのが首の1点だけになってしまいます。そうなると、首の一番下で重たい頭を支えることになるので5Kgの重さがこの一点に全てかかってしまう。

 

するとその1点が頭の重さに耐えられなくなり疲労し、骨はつぶれて変形し、筋肉は硬くなりコリとなる。潰れた骨は首を通る神経を圧迫し、痛みやしびれを生みし様々な症状を発症するのです。

 

ストレートネックで発症する症状としては、首コリ、首の痛み、頭痛、肩こり、めまい、吐き気、手や腕のしびれや痛みなど。

 

病名としては頚椎ヘルニア、頚椎症、胸郭出口症候群などがあります。

 

赤ちゃんはストレートネック

通常人間には、首、背中、腰に湾曲があります。しかし、生まれたての赤ちゃんには首、背中、腰に湾曲はなく脊椎(首からお尻までの骨)は真っすぐになっています。もちろん、ストレートネックになっています。

 

赤ちゃんは生まれて出てきた頃は寝たままの状態です。寝ている時は重たい頭を首や背中が支える必要がないので、首や背中、腰には湾曲がないのです。

 

赤ちゃんが二足歩行で歩くようになると、重たい頭を支えるために首に湾曲が出来るようになり、背中、腰にも湾曲が作られます。これを「生理的湾曲」と呼びます。

 

この湾曲は立って生活していく中で自然と形成されて行くものであって、遺伝子の情報の中に「30度のカーブを首に作ろう」といった設計図は存在しません。

 

成長して体が大きくなって行けば首に湾曲が付いてくる物ではなく、あくまで生活をして行く中で、その生活に適応するように自然と作られて行くものなのです。

 

ですから、その生活の仕方が悪かったら、首や背中、腰に湾曲が出来なくなってしまう、ひどい場合は湾曲が逆になってしまう場合もあるのです。

 

ストレートネックの原因は椅子の座り方

ストレートネックになってしまう、悪い生活の仕方というのは主に椅子の座り方の悪さです。「生理的湾曲」によって自然なカーブを首に作りたかったら、体の真上に頭が来るような姿勢で常に生活をしていれば大丈夫。

 

しかし、パソコンなどの作業をする時に、座る時の姿勢が猫背になって前のめりになって座っていたりすると頭の位置が体より前に出てしまうので、首の湾曲がなくなり、頚椎が真っ直ぐになった状態で長時間作業をしていることになります。

 

これでは「生理的湾曲」によって正しい首のカーブは作られません。逆にソファーなどに座ったり、椅子に浅く座って背もたれに寄りかかり、ふんぞり返って座っていたら、頭の位置が体の中心から後ろへ行ってしまいます。

 

このような座り方をしていると、頚椎が真っ直ぐになってしまうどころか、逆にカーブを作った状態になっています。ストレートネックどころか逆の湾曲を作ってしまうさらにひどい座り方といっていいでしょう。

 

ストレートネックを改善するには

首のカーブは前述の通り「生理的湾曲」と呼ばれ、正しい生活をして行く中で自然と作られていくものです。ですから手術をしたり、骨格矯正などで首をバキバキやって改善するようなものではありません。

 

逆に言えば、正しい生活を送っていれば自然にストレートネックは改善し首の湾曲が付いてくるという事です。

 

椅子に座る時にはソファーなどの柔らかい椅子や座面におうとつがあったり、湾曲が合ったりする椅子は避け、なるべく座面が硬くて平らな椅子に座ります。

 

そして、背もたれには寄りかからず背筋を伸ばして座って下さい。もし背もたれに寄りかかる場合は、椅子に深く腰掛け背もたれにお尻が付くようにし、背筋を伸ばしたまま背中を背もたれに付けて座ります。

 

頭の重心が体の前や後ろに行かないように座ります。このような座り方を続けることで、「生理的湾曲」によって自然とストレートネックは改善し首に湾曲が出てくるようになります。

 

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