第4章 バスタオル枕の作り方

2022年4月9日

①バスタオルを重ねて枕を作る

枕の高さを合わせるには、顔の微妙な上げ下げを修正しなければいけなく、1ミリ単位の微妙な高さ調整が必要となります。ですので、市販の枕を買ってもまずピッタリと高さが合う事はあり得ません。自分で枕を作るしか方法はないのです。

 

バスタオル枕で高さを自分で調整

 

この時に必要となってくるのがバスタオル。

 

バスタオルを4つ折りにし、何枚か重ねて枕を作ります。バスタオル枕は基本的に1枚のバスタオルを4枚に折って使用します。(以後、「バスタオル1枚の高さ」とは、バスタオル1枚分の厚さの事を指します。「4つ折りのバスタオル1枚の高さ」とは、4枚に折ったバスタオルの厚さの事を指します。)

 

バスタオルの折り方は2枚折りでも、8枚折りでも問題ありませんので好きなように折ってもらえばいいのですが、当院で行っているバスタオルの折り方を紹介すると。

 

まずバスタオルを縦に2つにおります。次に、普通の折り方はそのまま同じ方向に折りますが、バスタオル枕を作る時は横に折ります。このようにして4つ折りにすると、バスタオルの向きを変えずに、バスタオルを1枚ずつ4段階の高さに調整することが出来るのです。

 

バスタオルの折り方

 

バスタオルを普段のように縦に2回折ってしまうと、タオル2枚分の高さで、バスタオルの向きを変更しないといけなくなり手間が増えてしまいます。

 

②バスタオルの素材について

枕の高さは、時にバスタオルを1枚高くすると高すぎるし、1枚低くすると低く過ぎる、バスタオル半分の厚さだったらちょうどいいという時があるほど微妙です。

 

バスタオルの厚さは使用するバスタオルによっても違いますがおよそ1mmぐらいの厚さですので、本気で枕の高さをピッタリと合わせるとなると0.5mmぐらいの調整をしなければいけないほどの精度です。

 

しかし、ご自宅で枕の高さを合わせる時は、0.5mmの精度まで求める必要はないので普通のバスタオルで十分です。

 

その代りに使用するバスタオルはなるべく薄いものを利用します。生地の厚い高級バスタオルというのはバスタオル枕には不向き。なるべく薄いバスタオルの方が適しています。安い物で十分でしょう。家で使い古して、カピカピになったバスタオルの方が逆に好条件となります。

 

そして、バスタオルの素材ですが特にこだわる必要はありません。バスタオルの素材には綿や麻、化繊などがありますが特に何でも大丈夫です。

 

重要なのは素材よりも厚さ、なるべく薄いバスタオルの方が適しています。

 

また、今までフカフカの柔らかい枕を使っていた方は、バスタオル枕に変えると枕が堅く感じ違和感を覚える方もいらっしゃいます。

 

その場合は、バスタオルの薄さを優先せず、フカフカのバスタオルを使って見てください。

 

やっぱり自分なりの寝心地というのは大事ですし、自分なりの好みもありますので、自分でちょうど良い硬さのバスタオルを選ぶのも一つの方法です。もしくは次に説明する土台枕で枕の硬さを調整しましょう。

 

③土台の枕について

枕の高さは人によって全く高さが異なります。

 

低い人だと4つ折りのバスタオル2枚ぐらいで済む方もいれば、枕が高い方だと4つ折りのバスタオルを10枚も使わなければいけない方もいらっしゃいます。

 

枕の高さが高くバスタオルを5枚も10枚も使わなければいけない方は、洗濯が大変ですし、バスタオルを折って重ねるだけでも一苦労です。

 

そこで、枕の高さが高い方は土台となる枕を敷いて、その上にバスタオルを重ねて高さを調整した方が良いでしょう。

 

土台にする枕の形状は平らでなければいけません。枕の真ん中がへこんでいたり、首の部分に沿って湾曲があるような枕は不向きです。

 

そして、土台となる枕は柔らかすぎると枕の調整が難しくなるのである程度の堅さのあるものが向いている。よくホテルで使用しているようなフカフカの枕はバスタオル枕の土台としては不向きです。

 

そば殻やパイプ、ビーズの入った枕も、寝ている間に中身が偏ってしまって1mm単位の枕の高さ調整が出来なくなってしまうので不向き。羽やウール素材のものも柔らかすぎるので不向きです。

 

市販されている枕を土台枕として使う場合は、化繊などでなるべく堅いものを選んで下さい。土台となる枕も羽などを使った高級品の柔らかい枕でなく安くて硬めの物で十分です。

 

土台枕の素材で一番のお勧めは綿です。綿の枕は硬すぎず柔らかすぎず、使い続けていくうちに徐々に綿が引き締まってきて堅くなってきます。この使い古したぐらいの硬さがバスタオル枕の土台としてはちょうどよい硬さです。

 

土台枕にお金を掛けたくない方は、家で使っていない座布団とかタオルケットを何枚かに折って土台とするのもひとつの方法です。

 

バスタオル枕とは家で余っているバスタオルやタオルケットを引っ張り出してきてすぐに使えるのでとっても経済的です。

 

土台となる綿の平らな枕

土台枕にバスタオルを重ねる

 

土台枕の上にバスタオルを重ねておく

 

土台枕とバスタオル

 

 

④呼吸、関節、筋肉を見て枕の高さをミリ単位で調整する

 

ⅰ呼吸が深く出来る 枕はピッタリの高さに合わせると呼吸が深く入るようになります。

タオル1枚分、高くても低くても駄目です。ピッタリと合わせるだけで、明らかに呼吸の深さが違います。呼吸は、肺と気管支が働くことで呼吸をします。

 

そして、この肺と気管支を動かしているのが脳で、脳の命令が神経を伝わって肺や気管支を動かしています。

しかし、枕の高さが合っていないと、第一頸椎に上下のズレが生じてしまい、第一頚椎の真ん中を通っている脊髄神経が圧迫を受ける。

 

すると、肺や気管支に伝わっている神経も途中で止まってしまい、脳の命令が肺や気管支に100%届かなくなり、呼吸が浅くなってしまうのです。

 

そこで、呼吸を深く出来るようにするには第一頚椎の上下のズレを取ってあげる必要があります。

 

第一頚椎の上下のズレは顔が真っすぐ前を向いた状態にしてあげればいいわけです。
仰向けで寝ている状態なら真上を見ている状態。

 

地面と垂直に顔の面が真上を見るようにピッタリと枕を合わせてあげれば呼吸が深く出来るようになります。

 

ⅱ全ての筋肉や関節が柔らかくなる 枕はピッタリの高さになると、手首、足首など体にある全ての関節や筋肉が柔らかくなります。

関節や筋肉が柔らかくなる理由は呼吸が深く出来るようになるのと同じく、首の第一頚椎で神経が止まっているものを枕の高さを調整して、第一頚椎の上下のズレを取ってあげれば、神経が100%体に通うので筋肉や関節は柔らかくなる。

 

筋肉や関節を支配しているのは運動神経、運動神経が100%流れるようになるということです。

 

自分一人では枕の高さを合わせたら「手首の関節が柔らかくなった」と実感することが出来ないので、手首が柔らかくなったことを実感したかったら、他の人に手首を動かしてもらうと、手首の硬さが変わった事を感じる事が出来ます。

 

手首はほとんどの方が通常右か左の片方だけの手首が硬い状態となっています。手首が硬いと感じたことがある方はほとんどいないでしょうが、左右を比べてみるとわずかながら違いがあります。

 

しかし、枕の高さをピッタリとして寝ると、硬かったほうの手首が柔らかくなり、左右の手首の硬さが同じようになります。

 

もちろん個人差があるので、左右の手首が同じ柔らかさにならない方もいます。しかし、ほとんどの方で硬かった方の手首が多少なりとも柔らかくなります。

 

これは足首でも同じで、足首も左右で硬さが違います。片方の足首は柔らかく、反対側の足首は硬い。それが枕の高さを合わせると、硬かった方の足首が柔らかくなるのです。

 

足首の硬さは自分でも感じることが出来ます。寝ている時に足首を上下、左右、または円を描くように動かしてみると、左右どちらかの足首が硬いことが分ると思いますので試してみてください。

 

手首の関節は小さいので動かしてみても、硬いのか柔らかいのか非常に微妙な違いなので硬さを判断するのが難しいのですが、対して足首は関節が大きいので硬いのか柔らかいのを見るのに違いがはっきりと分かるので、枕の高さを見る指標にするのに適している。

 

自分ではなく、家族の枕を合わせる時とか、整体や病院などでお客さんの枕を合わせる時などは足首の硬さを目安にして枕の高さを合わせると簡単です。

 

また、枕の高さをピッタリと合わせるとアゴの関節、顎関節も柔らかくなります。

 

人によって感じ方は変わりますが、枕の高さが1mmの狂いもなくピッタリと合うと口が大きく開くように感じたり、ガクガク鳴っていたアゴが鳴らなくなったり、もしくはガクガクが少なくなったり。

 

あとは、奥歯の噛み締めがなくなったり、スムーズにアゴが開くように感じたりします。

 

そして、どなたでもアゴに変化が出るのは、左右のアゴの動き出しが一緒になります。

 

左右のアゴの動き出しを見る方法は両手の指を左右のアゴにあてて、口をゆっくりと開いてみます。
この時、どちらかのアゴの方が先に動き出し、どちらかのアゴが後から遅れて開いていく。

 

これを左右の指でどちらのアゴが先に動いたか感じてみる事で分かります。

 

これが、枕の高さをピッタリと合わせると左右のアゴの動き出しが同じようになるのです。

 

ただし、口を開ける時のアゴの動いている途中や終盤は一緒にはなりません。あくまでも口を開ける時のアゴの動き出しのタイミングだけが一緒になります。

 

また、枕の高さをピッタリと合わせると関節だけでなく、体中の筋肉も弛みます。

 

筋肉が柔らかくなったかどうか見るのに分かりやすいのが、首にある胸鎖乳突筋。胸鎖乳突筋は頭蓋骨の耳の後ろの辺りから、胸の上、鎖骨の辺りにかけて付着している筋肉です。

 

首の筋肉の中でも表面にあって、左右1本ずつ浮いているような筋肉なので、痩せている人などは見た目でも判るぐらいの触りやすい筋肉。

 

この筋肉も首の左右についていて、片方だけが硬くなっている方が多い。

 

胸鎖乳突筋も枕の硬さをピッタリと合わせると、硬くなっていた方が柔らかくなりますが、もともと柔らかかった方の筋肉もさらに柔らかくなる事が多いです。

 

筋肉の硬さを見るには、指で触って見たり、親指と人差し指でつまんで硬さを感じる。
胸鎖乳突筋を自分で触る時は、左右にある胸鎖乳突筋と反対側の手で触ると硬さが分かりやすくなります。

 

右側の胸鎖乳突筋を触るのに、右側の手で触ってしまうと、右手を上るのに首の右側の筋肉も使ってしまい、胸鎖乳突筋が硬くなってしまう。ですので、右側の胸鎖乳突筋を触る時は左側の手で触ります。

 

この胸鎖乳突筋の硬さは比較的簡単で誰でも分かりやすいと思います。

 

ⅲ 枕の高さを合わせる手順 では実際に枕の高さを合わせてみましょう。

① 壁の前に真っすぐ立った時の状態で、頭と壁との間の距離を想定し、その高さに合うようバスタオルを4つ折りにし重ねて枕を作ります。

土台枕を使う場合は土台枕の上に4つ折りにしたバスタオルを敷いて下さい。最初の枕は予想より高めに設定したし方が解りやすいです。

 

最初から予想通りの高さにしてしまうと、枕を高くした方がいいのか、低くした方がいいのか解らなくなることが多く。また、高い枕から下げていった方が、ピッタリと合った時に楽になり「これだ!」解りやすくもあります。

 

② 呼吸が深く出来るかどうか、深呼吸をして確かめてみる。次に胸鎖乳突筋を触って硬くないか確認する。

この時点では、どのレベルだと呼吸が深く入るのか、どのレベルだと胸鎖乳突筋が柔らかいといえるのか判断が付かないと思います。

 

そこで、次に左右の足首を回して見て足首の硬さを左右で比べて見る。この時に片方の足首が反対側の足首に比べて硬かったら枕の高さが合っていません。そこで、バスタオルを1枚分低くします。

 

③ あとは1枚ずつバスタオルを低くしながら、左右の足首で硬かった方の足首が柔らかくなる位置まで枕を低くしていきます。

そして、同時に呼吸の深さと、胸鎖乳突筋の柔らかさも見ていく。

 

枕の高さを変えても、呼吸の深さや、胸鎖乳突筋の硬さが変わらない場合はまだ枕の高さが合っていません。

 

④ バスタオルを1枚ずつ低くしていき、枕の高さがピッタリと合うと、足首が柔らかくなり、呼吸が深く出来るようになり、胸鎖乳突筋が柔らかくなる。この状態になったら完了です。

枕の高さを合わせる指標は、呼吸、胸鎖乳突筋、足首以外にもあります。
また人によって得意な部分、解りやすい指標は異なりますので、自分の解りやすい指標を探してもらう事が重要となります。

 

例えば枕が合っていないと奥歯を嚙締めた状態になっているのが、枕がピッタリ合うと、上下の奥歯が離れ、奥歯が浮いた感覚るという指標は結構解りやすいようです。

 

枕の高さを合わせる時の指標を書き出します。

この中から自分の解りやすいものを2つ選んで、枕を合わせる時の指標とするのが良いでしょう。

 

指標が1つだけだと、間違った高さになっていることもあるので、指標を2つにして両方とも確認した結果、枕の高さが合っていると判断した方がより正確です。

 

・枕の高さを知る指標 ・呼吸が深く入るかどうか?

・首の胸鎖乳突筋が緩んでいるかどうか?

・左右の足首の硬さを比べて、硬い方があるかどうか?

・顎の動き出しが、左右で違いがあるかどうか?

・奥歯が浮いた感じがあるかどうか?

 

次に枕の高さが合っていなかった場合、枕を高くした方がいい事もあるので、枕を高くした方がいいのか、低くした方がいいのかを判断出きるようにもならなければいけません。

 

それは、アゴで見ます。

 

自分のアゴが上がっていると思ったら、枕が低いので、バスタオルを1枚高くしてあげます。

逆にアゴが下がっていると思ったら、枕が高いので、バスタオルを1枚低くしてあげます。

 

枕が高い:アゴが下がっている。

バスタオル枕が高い

 

高さが合っている枕:顔の面が真上を向いている

高さがピッタリのバスタオル枕

枕が低い:アゴが上がっている。

 

アゴが上がっている、下がっているというのは、人の枕を調整する時は目安になるのですが、自分の枕を合わせる時はアゴを意識するよりも頭を意識した方が解りやすいかもしれません。

 

頭が起きている、頭が上に上がっている、といった感覚の時は枕が高い状態。 頭が下に下がっている、といった感覚の時は枕が低い状態。

 

ちょうどよい高さの時は、頭が上がっても下がってもいない感覚、もしくは若干頭が下がっているような感覚の時に枕はちょうど良い高さになっています。

 

⑤横向き枕の作り方

仰向けで寝るのと横向きで寝るのでは枕の高さが変わってきます。

 

横向きの枕の高さも、仰向けの時と同様に立ったままの状態で寝る事が大事になります。立ったままの状態というと、肩幅の分を枕の高さにして、頭とベッドの間を埋めてあげるような高さにします。

 

横向きで枕の高さがピッタリと合うと、鼻筋のラインが水平になります。

枕が高すぎると、頭が上がった状態になり、枕が低すぎると頭が下がった状態になります。

 

鼻筋を見て枕の高さを合わせればいいので、横向きの枕は割と簡単に合わせられます。

 

自分で合わせる時は呼吸が目安になります。呼吸が深く出来る高さがちょうどよい高さです。

ちょうどいい高さの横向き枕

 

高すぎる横向きの枕

 

低い横向きの枕

 

バスタオル枕の作り方を動画で紹介します。

 

⑥枕の高さは時間と環境によって変わる

自分の確認方法を見つけ、バスタオルを重ねて、ピッタリの枕を作ることが出来たと思います。

 

しかし、枕の高さの調整はこれで終わりではないのです。枕の高さは寝ていると、時間とともに低くなっていくので、タオルを1枚ずつ下げていく必要があります。

 

では、なぜ枕の高さは寝ていると低くなっていくのでしょうか?

 

それは、体の姿勢が変わってくるからです。枕の高さは壁の前に真っすぐ立った時に、頭と壁との間の距離であることは前に説明した通りになります。

 

猫背の人は、枕が高くなり、姿勢の良い人は枕が低くなる。寝ている時に枕をピッタリと合わせると、疲れていた体は修復され、休まり、丸まって猫背になっていた体が徐々に真っすぐに伸びてきます。

 

体が真っすぐに近づいていけば、壁に真っすぐに立った時の頭と壁の間が短くなってくる、だから枕の高さも低くなっていくのです。

 

枕の高さ調整ではこれが実にやっかいです。本来なら、寝てから朝起きるまで1mmの狂いもなくピッタリの枕で寝たいのですが、枕の高さは寝ている間に刻々と低くなっていくので、その都度低くしていかなければなりません。

 

では、寝ている間にどれくらい枕が低くなっていくかということなんですが、これは人によって実に様々です。

 

8時間寝ている間にタオル1枚分しか低くならない人もいれば、タオル10枚分ぐらい低くなる人もいます。

 

平均で言うとタオル3枚分ぐらいでしょうか。たまに、「ずーと寝続けていたら枕はどんどん低くなって、枕がなくなることはあるのでしょうか?」と聞かれることもありますが、それはありません。

 

ある程度の高さまで枕が低くなったら、そこで落ち着いて枕はそれ以上低くはならなくなります。

 

また、枕の高さはタオル1枚分ずつしか低くなっていきません。枕を合わせるのを何時間もほったらかしたからと言って、タオル2枚分とか3枚分が一度に低くなることはないのです。

 

それは、猫背が伸びて、姿勢が良くなっていく変化は枕の高さがピッタリと合っている時にしか起こらないから。

 

枕が低くなった時にいくら寝ていても、それ以上背筋が伸びることはないのです。だから枕は1枚ずつしか低くなっていきません。

 

寝ている間に枕を1枚ずつ自分で低くしていくのはほぼ不可能ですよね。

 

誰か一晩面倒を中見てくれて、枕を調整してくれたらありがたいのですがそうもいきません。ですので、お勧めの方法としては、 完全に眠りに就く前に枕の高さを合わせて15分ほど横になります。

 

15分の間にほとんどの方がタオル1枚か2枚分は枕が低くなるので、そこで枕の高さを合わせてから寝るようにします。これだけでも枕の高さが合っている時間がずいぶん長く取れます。

 

さらに、夜中に目が覚めた時に、タオルを1枚取り、枕を低くします。3時間、4時間以上寝た時にはほぼ間違いなく枕は低くなりますので、呼吸が深く出来るかどうかなどは確認する必要もなく、目が覚めた時には無条件でタオルを1枚抜き取ればたいがい高さが合います。

 

また、目が覚めたり、意識が多少戻る時は枕の高さが合っていないので、苦しくて目が覚めたり、意識が戻ったりしている状態でもありますので、タオルを1枚取る事で楽になってまた深い眠りに就くことが出来ます。

 

枕の高さは毎日変わる

枕の高さは寝ている時に変わっていくことは理解していただいたと思いますが、もちろん枕の高さは毎日変わります。

 

それは、毎日体の疲れが違うから。疲れている時体は猫背ぎみに丸まっていきます。

 

前述の通り、体が丸まれば枕の高さは高くなります。運動をしたり、ハードな仕事をこなした日の夜は、枕が普段より高くなっている。

 

ですので、毎日枕の高さを調整して上がる必要があるのです。枕は1回作って終わりではありません。

 

毎日高さを調整しなければいけませんし、寝ている間も調整しなければいけません。 これは非常に面倒な事かもしれません。

 

でも、この方法に慣れて習慣にしてしまえば、簡単なことですし、これだけで睡眠の質が上がり、健康な体を手に入れられるのならやる価値は十分にあります。

 

また、枕の高さを合わせるのは、最初はなかなか難しいと思います。

 

最初からいきなり出来てしまう方も多少はいますが、ほとんどの方が難しいと感じるかと思います。
しかし、枕の調整はなんとなくでもいいので、毎日続けることが重要です。

 

1カ月、2カ月と毎日枕の高さを合わせているうちに、いつの間にか自信を持って枕の調整が出来るようになります。

 

何事も続けることが大事であるように枕調整も毎日続けることが大事なんです。

 

枕の高さはベッドの硬さによって変わる

枕の高さはベッドや敷布団の硬さによっても全く違ってきます。

 

柔らかいベッドになればなるほど、枕は高くなっていきまし、逆に硬いベッドになればなるほど枕は低くなっていきます。

 

ベッドが柔らかいということは、寝ている時、体は丸くなって猫背になるということです。猫背になると、枕の高さは高くなるので、柔らかいベッドに寝ると枕は高くなります。

 

このことからも解るように、ベッドは堅ければ硬いほど姿勢が良くなるので、健康にはいいわけです。
一番いいのは畳の上に直に寝ること。

 

さすがに、畳の上に直では体が痛いと思うので、あとは寝心地との問題ですので、自分に合った硬めのベッドを選んでみてください。

 

⑦枕の高さは寝る方角によって変わる

枕の高さは東西南北、寝る方向によっても変わってきます。

 

北の方角を頭にして寝た時の高さに比べて、それ以外東、西、南の方角を頭にして寝た時の枕の高さはタオル1枚分高くなります。

枕が高くなるということは、姿勢が猫背になるということ、ですので北向きで寝た方が健康にはいいのです。

では、なぜ北向きで寝た時は枕が低くなり、健康には良いのでしょうか?

 

それには地球の磁場がかかわっています。磁場は地球の北から南に向かって流れています。

 

そして、人間の体には神経が流れていますが、この神経の流れは電気であり、脳からの命令が電気信号として神経を伝わって体の各器官に流れています。

 

神経の流れる方向には2つあり、脳から体に伝わっていく遠心性の神経と、体から脳に伝わっていく求心性の神経があります。

 

寝ている時に体を修復してくれる神経は脳から体に伝わっていく神経で遠心性の神経になります。

 

また、姿勢を維持する神経は運動神経で、こちらも遠心性の神経となります。

 

例えば、頭を南向きにして寝たとすると、遠心性の神経は南側から北側に向かって流れます。

 

しかし、磁場は北側から南側に向かって流れるのです。神経は電気の流れですので、磁場にも反応してしまいます。

 

南から流れる遠心性の神経と北から流れる磁場が衝突してしまう為、体を修復するための神経や姿勢を維持する為の運動神経の流れが悪くなり、枕が高くなってしまうのです。

 

枕を東向き、または西向きにした場合も、磁場によって神経の流れが悪くなります。

 

北枕と地場の関係

 

図のように神経の流れに対して、磁場が神経を切断するように垂直に交わって流れるようになるので、こちらも枕がタオル1枚分高くなってしまいます。 このようなことから、寝る時の方角は北枕が一番健康には良いのです。

 

しかし、一般的には北枕は縁起が悪いものとして、避けている方が多いのではないでしょうか?

 

北枕いけないというのは、昔お釈迦さまが亡くなった時に、遺体を北に向けて寝かせていたので、北枕はいけないとなったようです。

 

参考: ニフティー不動産

 

別に北を向いて寝たら寿命が縮まるなどといった話は迷信で、根拠などはないので安心して下さい。
西を向いて寝たら、怪我をするとか病気になるといった話もあったりしますよね。それも迷信です。

 

そして、北枕で寝ると、それ以外の向きで寝た場合に比べて神経の流れが19倍良くなるとも言われています。

 

この北枕で寝ると神経が19倍流れるというのは、カイロプラクティックを世に広めた、アメリカのBJパーマーの書籍に書かれていることなのですが、どうやって測定したのかとか、根拠を示すデータなどを本人が全て破棄してしまい、残っていないので真偽の程は定かではありませんでした。

 

しかし、このバスタオル枕の調整法を使うことで、北枕の方がより神経が流れるということは証明できたのではないかと思っています。

 

BJパーマーによると北枕に変えてから2週間ほどで体が健康になってきた変化を感じるようになるといっているので、是非皆さんも試していただきたいと思います。

 

ただし、北枕で寝た方が健康にいいのは木造の家で寝た場合にかぎります。

 

鉄筋のマンションで寝ると、北枕の方が枕は低くなると言った現象は起きなくなります。

 

なぜなら、鉄筋の建物の中は磁場がグルグルと回ってしまい、正しく、北から南に磁場が流れていないから。 木造の家に住んでいる方のみ北枕を試してみて下さい。